本調査は、日本自転車振興会、会員社ほか多くの企業・団体のご賛同を得て達成された「産業社会基金」の果実によって実施しています。
産業社会基金事業
消費構造変動調査
2010年5月31日
今後1年の消費と貯蓄の見通し
(2010年4月調査)
日本リサーチ総合研究所は、1981年以来、自主事業として、広く日本社会の経済、産業、国民生活の実態と今後の変化について研究調査を実施し、その結果を公表してきました。
過去の研究調査のテーマは、雇用、福祉、学習・教育、家族、環境・住宅、消費といった個人の生活に直結するシステムの問題から政治意識、社会意識、生きがいの問題まで、テーマは広汎多岐にわたってまいりました
「消費構造変動調査」は、これまでも成熟段階に入ったわが国経済における消費の実態や消費者の価値観など、ひとびとの消費生活にかかわる部分に焦点をあてた分析を実施してまいりましたが、この「今後1年の消費と貯蓄」は、「消費構造変動調査」の一環として、2010年4月に実施したアンケート調査の結果をとりまとめ紹介するものです。
(※ レポートをお分けしております。ご関心のある方は、メール、または下記の問い合わせ先までご連絡下さい。)
問い合わせ先
社団法人 日本リサーチ総合研究所
企画事業部
TEL 03-5216-7312/ FAX 03-5216-7316 |
<結果の概要>
- 過去1年間と比べた今後1年間の消費支出の見通しについて、 “増加・充実”と答えた人の割合は16.2%、他方、“減少・節約”と答えた人は44.5%となった。前回(09年10月調査)に続き、消費支出は減少・節約から増加・積極方向へと軸足をややシフトしつつあり、今後1年間の消費支出全体としては、緩やかな回復が期待される【図表1】。
図表1 今後1年間の消費支出全体の見通し
- 今後1年間に消費支出を“増加・充実”させたい人の理由として、「子供が成長したり家族が増える」が最も多く、次いで、「いろいろと出費の予定がある」、「購入したいものややりたいことがある」、「耐久消費財に買い替え時期のものが多い」と続く。また前回と比べて、「子供が成長したり家族が増える」が大きく増加となっている【図表2】。
図表2 今後1年間の支出が「増える又は充実させたい理由」(MA)

- これに対して、“減少・節約”したいと答えた人の理由をみると、「給与や事業収入が伸びない」を理由にあげる人がおよそ3人に2人を占めて最も多く、次いで、「将来に備えて貯蓄を増やす」と「失業や仕事の継続に不安がある」がおよそ3割と続く。消費支出の縮小・節約側では、前回に続き、所得・収入面の伸び悩みと雇用の先行きに対する不安が上位の理由にあがり、消費回復に向けて大きなマイナス要素となっている【図表3】。
図表3 今後1年間の消費支出が「減る又は節約したい」理由(MA)
- 先行きの費目別支出をみると、【増える】費目としては、「医薬品・医療費」、「自宅での食費」、「家庭用耐久財への支出」、「子供の養・教育費」の順で、前回同様、必需・固定的な費目が上位となり、その順位に変動はない【図表4】。
反対に、【減る】費目として回答する人は、前回に比べて減っている。そのなかで、「外食費」をあげる人が最も多く、次いで、「預貯金」、「娯楽・スポーツ関連の支出」、「旅行関連の支出」、「被服・履物費」の順で、前回同様、裁量性の高い費目が上位となっている【図表5】。
消費の先行きとしては、前回同様、支出が【増える】方向の中心は必需・固定的な費目であり、【減る】方向の中心は裁量性の高い費目という構成に変わりはない。
図表4 今後1年間に支出が【増える】費目(MA)

図表5 今後1年間に支出が【減る】費目(MA)

- 今後1年間の貯蓄・ローン返済等について、「増える又は増やしたい」と答えた人の割合は13.8%で、他方、「減る又は減らしたい」と答えた人の割合は25.3%であった。また、“増加”から“減少”を差し引いた値は、マイナス幅は前回よりも拡大しており、貯蓄・ローン返済については、前回と比べるとわずかだが減少方向に転じている【図表6】。
図表6 今後1年間の貯蓄・ローン返済等の見通し

- 企業業績の回復基調に加え、政府の購入支援策などの効果もあり、景気は持ち直しの兆しがうかがわれる。この先、子ども手当の支給も予定されるなど、消費の本格回復への期待も高まっている。その一方、消費者の雇用や収入面の先行き不安は根深く、さらに購入支援策の終了を控え、消費に対して先行き積極的な見通しを持つことは難しいといえよう。足元の円高・株安も懸念材料であり、今後1年間の消費支出は、全体としては緩やかな回復が期待されるものの、持続的な回復に向けては不透明感が漂っている。
【有効回収数等】
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有効回収票 |
調査期間 |
2010年4月調査
(18歳〜79歳) |
1,143 |
3月31日〜4月12日 |