本調査は、JKA(日本自転車振興会)、会員社ほか多くの企業・団体のご賛同を得て達成された「産業社会基金」の果実によって実施しています。
産業社会基金事業
消費構造変動調査
2011年11月30日
今後1年の消費と貯蓄の見通し
(2011年10月調査)
日本リサーチ総合研究所は、1981年以来、自主事業として、広く日本社会の経済、産業、国民生活の実態と今後の変化について研究調査を実施し、その結果を公表してきました。
過去の研究調査のテーマは、雇用、福祉、学習・教育、家族、環境・住宅、消費といった個人の生活に直結するシステムの問題から政治意識、社会意識、生きがいの問題まで、テーマは広汎多岐にわたってまいりました
「消費構造変動調査」は、これまでも成熟段階に入ったわが国経済における消費の実態や消費者の価値観など、ひとびとの消費生活にかかわる部分に焦点をあてた分析を実施してまいりましたが、この「今後1年の消費と貯蓄の見通し」は、「消費構造変動調査」の一環として、2011年10月に実施したアンケート調査の結果をとりまとめ紹介するものです。
(※ レポートをお分けしております。ご関心のある方は、メール、または下記の問い合わせ先までご連絡下さい。)
問い合わせ先
社団法人 日本リサーチ総合研究所
企画事業部
TEL 03-5216-7315/ FAX 03-5216-7316 |
<結果の概要>
- 過去1年間と比べた今後1年間の消費支出の見通しについて、"増加・充実"と答えた人の割合は15.6%、他方、"減少・節約"と答えた人は39.9%となった。前回(11年5月調査)と比べて、"増加・充実"志向、"節約・抑制"志向ともにほぼ横ばいの水準となっている。景気の先行き不透明感もあり、消費支出全体の見通しとしては、"増加・充実"、"減少・節約"両面ともひとまず模様眺めの状態にある【図表1】。
図表1 今後1年間の消費支出全体の見通し
- 今後1年間に消費支出を"増加・充実"させたい人の理由として、「子供が成長したり家族が増える」が最も多く、次いで、「いろいろと出費の予定がある」、「購入したいものややりたいことがある」、「耐久消費財に買い替え時期のものが多い」と続く。前回5月と比べて、「子供が成長したり家族が増える」、「購入したいものややりたいことがある」、「収入が増えそう」、「税金等公的負担が増えた」などが大きく増加となっている【図表2】。
図表2 今後1年間の支出が「増える又は充実させたい理由」(複数回答)

- これに対して、"減少・節約"したいと答えた人の理由をみると、およそ3人に2人は「給与や事業収入が伸びない」を理由にあげて最も多く、他の理由を大きく上回っている。これに「将来に備えて貯蓄を増やす」が約3割、「物価が上がった」が3割弱と続く。消費支出の縮小・節約側の理由では、所得・収入面の伸び悩みが恒常的に高いが、今回、その回答割合が高まっていることに加えて、物価上昇や雇用の先行き不安、税金等公的負担増、予定外の出費、医療負担増などの項目でも回答割合に増加がみられる【図表3】。
図表3 今後1年間の消費支出が「減る又は節約したい」理由(複数回答)
- 先行きの費目別支出をみると、【増える】費目としては、「医薬品・医療費」、「自宅での食費」、「子供の養・教育費」、「光熱・水道費」、「家庭用耐久財への支出」など必需・固定的な費目が上位に並ぶ。また前回と比べると多くの費目で回答割合の増加がみられるが、「家庭用耐久財への支出」については回答割合の減少となっている【図表4】。
反対に、【減る】費目としては、「外食費」をあげる人が最も多く、次いで「預貯金」、「娯楽・スポーツ関連の支出」、「被服・履物費」、「旅行関連の支出」の順で、裁量性の高い費目が上位にあり、それぞれ前回5月をやや上回る結果となっている【図表5】。
消費の先行きとしては、これまで同様、支出が【増える】側の中心は必需・固定的な費目、【減る】側の中心は裁量性の高い費目という状況は普遍ながら、前回に引き続き、「旅行関連の支出」など裁量性の高い費目への支出意欲の高まりもうかがわれる。
図表4 今後1年間に支出が【増える】費目(複数回答)

図表5 今後1年間に支出が【減る】費目(複数回答)

- 今後1年間の貯蓄・ローン返済等について、「増える又は増やしたい」と答えた人の割合は14.7%で、他方、「減る又は減らしたい」と答えた人の割合は19.7%であった。また、"増加"から"減少"を差し引いた値は、マイナス幅が前回よりもほんのわずかに縮小しており、貯蓄・ローン返済に対する増加基調は緩やかだが持続している【図表6】。
図表6 今後1年間の貯蓄・ローン返済等の見通し

- 景気の先行きは不透明な状態にあり、消費支出全体では、当面は現状維持が見通される。その一方で、消費者は、必需・固定的な費目だけでなく、裁量性の高い費目に対しても消費意欲を高めている様子が徐々に認められており、先行きの消費支出については、"減少節約"から"増加充実"へと緩やかなシフトが持続していくものと思われる。
【有効回収数等】
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有効回収票 |
調査期間 |
2011年10月調査
(18歳〜79歳) |
1,150 |
10月5日〜10月17日 |