3.教育の変化
(1) 中等教育就学率 −100年をかけて全員就学を実現−
- 義務教育を終えた段階でさらに教育を受けようとする場合の機会が「中等教育」に相当します。20世紀初頭の時点では、義務教育就学率がすでに8割を超えていましたが、中等教育の就学率は3%にも満たない状態でした。国民の大部分は、義務教育を終えると、すぐに社会人になっていたわけです。
- 中等教育就学率は、その後、戦前期・戦中期・戦後期をつうじて、1910年代後半で2割、1930年代後半で4割、第2次大戦の終戦直後で6割といったように、一貫して増加し続けてきました。戦後は1960年に8割、1971年に9割の大台にのり、現在は限りなく10割に近い数字を示しています。国民皆中等教育は20世紀の100年間をかけて実現してきたことになります。
(2) 高等教育就学率 −戦後の高度成長期以降に一挙に増加−
- 中等教育からさらに先の教育段階が「高等教育」で、現在の大学や短大、大学院などが該当します。20世紀はじめの高等教育就学率はわずか0.5%程度で、当時高等教育を受ける人というのは、ほんの一握りのエリート予備軍だったことがうかがえます。
- その後、高等教育就学率は、1910年に1%、30年に3%、40年に3.7%といった具合に少しずつ増加しますが、増え方自体はきわめてゆっくりしたものでした。戦後についてみても、10%台に上がるのが、ようやく1960年になってからです。しかしこれ以後は、急上昇に転じて、年ごとにほぼ1%ずつ増加しながら現在に至っています。そうした結果、近年は、中等教育卒業者のうちほぼ2人に1人が高等教育に進学しています。
- 高等教育に関しては、特に戦後の高度成長期以後、一挙に大衆化がすすんだとみることができます。